龍谷大学 里山学・地域共生学オープン・リサーチ・センター シンポジウム
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「大・南大萱展」開催および展示品について

 本展覧会「大・南大萱展 〜 瀬田のいまむかし」は、南大萱資料室のご協力を得て、龍谷大学国際文化学部および里山学・地域共生学オープン・リサーチ・センター(略称:里山ORC)の共催により開催するものです。

 国際文化学部は4月に開設12年目を迎え、「地域に根ざし、世界とともにある」学修を目指して教育・研究活動を推進しています。また、里山ORCは、2004年度文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業に採択され、「里山をめぐる人間と自然の共生に関する総合研究」をテーマに、諸成果を広く一般にも公開することを目指しながら、研究活動を展開しております。

 今般、本展覧会で紹介します“南大萱”(旧南大萱村)という場所は、龍谷大学瀬田キャンパスの一部を含み、学内バス停前の森林地帯および瀬田丘陵の文化ゾーン一帯から学園通り、JR瀬田駅周辺をへて琵琶湖畔にまで至る長さ4キロ、幅1キロほどの細長い地域です。邪馬台国の卑弥呼が中国から贈られたとみられる三角縁四神四獣鏡(東京国立博物館所蔵)が出土した織部遺跡があり、「四ノ坪」「六ノ坪」などと呼ばれる条里制による水田で今もコメが収穫されています。日露戦争から太平洋戦争まで524人が出征し、戦後を経て、1969年の瀬田駅設置とともに、“南大萱”というかつての農村が市街地へと大きく変貌してきました。龍谷大学瀬田キャンパスが、滋賀県および大津市の支援を得て、瀬田丘陵の中心部に開設されたのは、1989年(平成元年)のことです。

 地元の有志の方々で結成された南大萱資料室は、長年の資料収集と古文書の解読をもとにした非常に大部な『南大萱史』を編纂出版(2004年)され、これまで、それと同様の内容を子どもたちにも理解できるよう絵図や写真によるパネル展を企画運営されてきました。大津市文化連盟が主催する9月の地区文化祭での「参加企画展」や「ミニミニ企画展」においてパネル展示を行ったり、8月15日の終戦記念日に「戦争の記憶展」を南大萱会館で開催するなど、幅広い活動をしてこられました。今般の「大・南大萱展」は、新たに作成されたものを付加しつつ、南大萱資料室の過去の諸活動を集大成して展示するものです。

 なお、田船の舵・櫓・帆柱を使って立てる、貴船神社の鳥居は「貴船講」のご好意で展示していただきました。江戸末期からこの地域に伝えられている「古典立華」は、地元の同好の方たちのご好意で出品されました。

 限られた地域についての展覧会ですが、かえって「人と自然のかかわり」の変遷がこの上なく具体的に示されており、「人間と自然の共生」についての理解を一層深めることができると考えます。また、そうした地域の歩みが決して孤立したものではなく、広く日本各地や世界各地の人々の歩みとつながっていることを理解する機会になることを願っております。

 地域の歴史を丹念に振り返り、それを将来に伝えようとされてきた南大萱資料室の方々のご努力と熱意に、心から敬意を表するとともに、今回の展覧会を可能にして下さった関係各位に衷心より感謝申し上げます。

2007年4月

龍谷大学 国際文化学部学部長 嵩 満也
里山ORCセンター長 宮浦 富保

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